株式会社INPEX
広報・IRユニット
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株式会社INPEX(以下、当社)の子会社である株式会社INPEXノルウェーは、ノルウェー現地法人INPEX Idemitsu Norge AS(以下、IIN社)を通じて、ノルウェー海北部、北海北部、バレンツ海にて多数の石油・ガス事業を展開しておりますが、今般、Sval Energi AS(ノルウェー法人、以下、Sval社)から、同社が保有するTrudvang CCS社(「EXL 007」ライセンス*¹におけるCCS*²プロジェクト運営会社、以下、Trudvang社)の持分40パーセントのうち30パーセント(ノンオペレーター)を取得することに合意し、譲渡契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。今後、当局による譲渡承認等の先行条件を充足した後、譲渡が完了する予定です。Trudvang 社が運営するTrudvang CCSプロジェクト(以下、本プロジェクト)への参入は、当社にとって欧州における初めてのCCS事業への参入になります。
*1「EXL 007」ライセンス:ノルウェーではCCS事業者にライセンスが付与され、そのライセンスに指定された区域内でCCSの実施が可能になる。
*2 Carbon Capture and Storage: CO2の分離回収・貯留
本プロジェクトは、累計2億トン以上のCO2の貯留を見込む大規模CCS事業です。当事業の対象である「EXL007」ライセンスは北海北部に位置し、その約15キロメートル西方には20年以上のCO2圧入実績のある CCSプロジェクト(Sleipner CCSプロジェクト)が存在します。当事業における圧入対象層は、Sleipner CCSプロジェクトと同一であり、長期間安定した圧入が可能であると考えられております。
当社は、日本及び世界のエネルギー需要に応えつつ、2050年ネットゼロカーボン社会の実現に向けたエネルギー構造の変革に積極的に取り組んでおり、2022年2月に発表した「長期戦略と中期経営計画(INPEX Vision @2022)」においては、CCUSをネットゼロカーボン社会に向けた重点的に取り組む5分野の一つと位置付けました。その目標として、2030年頃にCO2圧入量年間250万トン以上の達成を掲げており、本事業への参入は、これに資するものです。当社は、今後も、技術開発・事業化を推進することでCCS/CCUS分野におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。
<Trudvang CCSプロジェクトの概要>
ライセンス名 |
EXL007 |
ライセンス位置 |
北海北部 |
ライセンス面積 |
1,075平方キロメートル |
パートナー及び権益比率 (権益譲渡前) |
Sval社:(オペレーター) 40% Vår Energi ASA社: 30% Storegga Norge AS社: 30% |
パートナー及び権益比率 (権益譲渡後) |
Vår Energi ASA社:(オペレーター) 40% Storegga Norge AS社: 30% IIN社: 30% |
以上