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契約地域(鉱区) | 作業状況 | 事業会社(設立) | 権益比率 |
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マセラ | 開発準備中 | INPEXマセラ (1998年12月2日) |
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プロジェクト沿革
1998年 | マセラ鉱区の100%権益を取得 |
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2000年 | アバディガス田を発見 |
2019年 | 年産950万トン規模のLNGを生産する開発計画に対するインドネシア政府の承認を取得 |
2023年 | プルタミナ及びペトロナスが新パートナーとしてプロジェクトに参画 CCSを追加した改定開発計画に対するインドネシア政府の承認を取得 |
改定開発計画の承認と新たなパートナーの参画
本プロジェクトは、当社がオペレーターとして参画するアジアでも有数の大規模プロジェクトであり、プロジェクトの実現後にはアジア地域において長期にわたり安定したエネルギー供給が可能となります。具体的には、アバディガス田の天然ガスを陸上LNG施設で液化し年間約950万トンのLNGを生産するとともに、日量最大約35,000バレルのコンデンセート、日量約1億5千万立方フィートの天然ガスを生産する計画です。
上記開発計画は2019年にインドネシア政府に承認されましたが、長期の競争力確保やサステナビリティ向上の観点からよりクリーンなプロジェクトとすべく、CCSを追加することとし、2023年4月に改定開発計画をインドネシア政府に提出し、同年12月に承認を受けました。また、同年10月には新パートナーとしてインドネシアのプルタミナ及びマレーシアのペトロナスの参画が決定しました。両社は、インドネシアの石油ガス開発やグローバルなLNGプロジェクトについて豊富な経験を有しているパートナーです。
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アジア地域における天然ガス需要に応えるため
パートナーであるプルタミナ及びペトロナスと緊密に連携・協力しながら、基本設計作業(FEED)、環境許可の取得、プロジェクト用地確保、マーケティング、ファイナンスなど必要な開発準備作業を実施していきます。
クリーン化とコスト競争力の両立を目指して
ネットゼロカーボン社会の実現は喫緊の課題です。本プロジェクトではCCSの導入により、アバディガス田から生産される天然ガスに付随するCO2の全量を削減する予定であり、インドネシアにおける石油天然ガス上流事業の契約枠組みである生産分与契約(Production Sharing Contract)に基づき、CCSがコスト回収の対象となる初めてのLNGプロジェクトとなる見込みです。
石油・天然ガス開発会社が、コントラクターとして、産油国政府から探鉱・開発・生産のための作業を自身のコスト負担で請負い、コストの回収分及び報酬を生産物で受け取ることを内容とする契約です。石油・天然ガスの生産に至った場合、コントラクターは負担した探鉱・開発・生産コストを生産物(原油・ガス)の一部より回収し(コスト回収)、さらに残余の生産物については、一定の配分比率に応じて産油国とコントラクターの間で配分します。
インドネシアの石油・天然ガスの開発、生産では、この生産物分与契約も使用されていますが、コスト回収の対象については政府の承認が必要であり、このコスト回収の対象が拡大すると、コントラクター側はキャッシュフローの改善、経済性の向上につながります。
アジア諸国におけるエネルギーセキュリティの向上
天然ガスはエネルギートランジション期間の主要なエネルギー源の一つとして、引き続きアジア諸国で堅調な需要が継続するものと考えられています。アジア・太平洋地域に位置する数少ない大型LNGプロジェクトというロケーションの優位性を生かし、今後需要の成長が期待されるインドネシア国内のバイヤーに加え、東アジアの伝統的LNGバイヤーや、東南アジア、南アジア等の新興バイヤーに対して、幅広くマーケティング活動を行っていく計画です。
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